システム評価研究会とインターネットと運用技術研究会統合のお知らせ (2013年3月)
2001年4月に発足した情報処理学会システム評価研究会(以下EVA研究会)は,システム評価に関する横断的な研究テーマを取り扱う研究会です.具体的には,コンピュータや情報システムのソフトウェア及びハードウェアの設計,管理,運営,性能,コスト,信頼性,拡張性,機能の豊かさ等様々な側面からの評価の方法論,測定・評価技法,モデル化技術,ツール等の話題を扱います.EVA研究会の研究対象は当初組み込み系などのハードウェア・ソフトウェア評価およびその数理モデルが中心でした.しかしその後情報技術の進歩につれて評価の対象となるシステムが大規模化, 分散化しており, これに伴って研究発表内容の大半が分散システムやネットワーク応用システムに関する性能評価に関するものになってきています.
インターネットと運用技術研究会(以下IOT研究会)は,2008年,それ以前の分散システム/インターネット運用技術研究会(以下,DSM研究会)と高品質インターネット研究会(以下,QAI研究会)が統合して発足した研究会です.IOT研究会は多くの組織が抱えるネットワークの構築・運用技術に関する技術的な課題,コンピュータやネットワークの様々な利用方法,様々なインターネット上の通信を安定かつ確実に行うための通信方式の研究およびネットワーク構築技術の研究に関する幅広い研究発表の場となっています.IOT 研究会の研究分野は当初からネットワーク通信品質の評価技術やネットワーク性能の評価技術を含んでいて,前述のように最近の EVA 研究会の発表内容と重なるようになりました.
このような状況から,EVA研究会とIOT研究会は統合して一緒に活動したほうが,両研究会の登録会員にとって有利となることが明らかになってきました.統合することにより,統合後の研究会登録会員がより多くの研究情報を得たり,発表がより多くの人々に知ってもらえたりするだけでなく,統合前の研究会で行われていた,それぞれの特色ある研究を双方の登録会員が知ることにより,新しい研究がつぎつぎと生み出される可能性も出てきます.これによって,さらに幅広い研究テーマで多くの人達に参加してもらうことが可能となると期待します.
統合後も,定例の研究会開催の他,IOT 研究会で毎年行われていた
- シンポジウムの開催
- マルチメディア, 分散, 強調とモバイルシンポジウム(DICOMO)への参加
- 論文誌特集号の発行
の継続の他,これまでIEEE Computer Societyと情報処理学会の共催の国際会議(COMPSACに統合)も継続していく予定です.