2022/12/8 (Thu.)〜 9 (Fri.) に九州工業大学およびオンラインでのハイブリッドで開催された第 15回インターネットと運用技術シンポジウム (IOTS2022) の開催報告および論文募集、今後のイベント予定などを以下にまとめてお知らせします。
IOTS2022 開催報告
今回のシンポジウムは、IOTS 2019 (沖縄県那覇市) 以来、実に 3 年振りとなる現地開催でした。COVID-19の第8波に入ったとも言われた状況で完全オンライン開催への移行も懸念されましたが、無事に予定どおり現地開催を実現できました。また、口頭発表のみオンラインでも配信するハイブリッド開催となりました。論文発表は10件、ポスター発表は13件集まり (口頭・ポスターともに査読あり)、九州工業大学 名誉教授 尾家祐二氏による招待講演や現地での企業展示など盛り沢山な内容となりました。
シンポジウムではお馴染みの企業協賛による冠賞として、今年もアラクサラネットワークス株式会社様と株式会社シー・オー・コンヴ様がスポンサーとして名乗りをあげて下さいました。また、21社の企業様からのご協賛をいただきました。そして、企業展示のみのセッションを2つ追加で設け、現地での企業展示は盛況となりました。参加者は、Day 1が157名 (うち現地参加120名、オンライン参加37名)、Day 2が153名(うち現地参加114名、オンライン参加39名)で、2日とおして186名(うち一般参加112名)で、現地参加が7割以上でした。現地ならびにオンラインでご参加いただきました皆様、ご協賛頂きました皆様、ありがとうございました。
研究会終了後には、以下の各賞が表彰されました。
- 優秀論文賞
- (7) ECMPの拡張によるハードウェアロードバランサの提案
◯中村遼 (東京大学)、海老澤健太郎、奥澤智子、李忠翰 (トヨタ自動車株式会社)、関谷勇司 (東京大学)
- (7) ECMPの拡張によるハードウェアロードバランサの提案
- 優秀プレゼンテーション賞
- (7) ECMPの拡張によるハードウェアロードバランサの提案
◯中村遼 (東京大学)
- (7) ECMPの拡張によるハードウェアロードバランサの提案
- 優秀ポスター賞
- [17] IPv6 IPsecVPNとVXLANを用いたキャンパス間バックアップネットワークの構築とその応用
◯中村豊、福田豊、佐藤彰洋 (九州工業大学)
- [17] IPv6 IPsecVPNとVXLANを用いたキャンパス間バックアップネットワークの構築とその応用
- 学生奨励賞 (13 件)
- (8) SRHへの識別子を付与することによるSRv6パケットの経路可視化システム
◎嶋谷 修一朗 (近畿大学) - (9) ルータ内部の QoS 制御可視化システムの実装
◎藤井 勝央 (近畿大学) - (10) クラウド環境を標的とするDDoS攻撃の対策演習システムの開発と評価
◎眞鍋 督, 井口 信和 (近畿大学) - [14] 分散サーバによる管理を可能とする仮想ネットワークの提案
◎菅家 悠希 (近畿大学) - [15] 画面転送式デジタルサイネージの開発に向けたVNCトラフィックの計測
◎秋葉 貴文 (北海道情報大学) - [16] 接続元認証を用いたOpenFlowによるインターネット公開サーバへのアクセス制御機構の検討
◎田中 健一 (京都工芸繊維大学) - [18] 異なるベンダ間におけるネットワーク機器設定移行支援システムの評価実験
◎竹島 和哉, 水谷 后宏, 井口 信和 (近畿大学) - [19] OSINTによる中小企業のサイバーセキュリティ対策向上
◎田中 啓介 (立命館大学) - [20] 複数OpenFlowスイッチ環境のフロー統計情報を用いた横展開検知手法の検討
◎福原 悠真 (大分大学) - [21] Slackを用いて学習状況の可視化を可能とするネットワーク演習支援システムの提案
◎宮城 勝 (近畿大学) - [22] Furm: 家具移動アプリケーションの提案
◎辻永 泰輔 (北海道情報大学) - [23] WebAssemblyを用いたプログラマブルなソフトウェアスイッチの開発
◎着本 光大 (近畿大学) - [24] 個人に特化した名前解決制御のための安全情報提案システムの実現手法の検討
◎田村 京香 (筑波大学)
- (8) SRHへの識別子を付与することによるSRv6パケットの経路可視化システム
今回は、コロナ渦以前のシンポジウムでは恒例だった会場ネットワークの構築も復活しました。LANケーブルの作成やネットワークスイッチの設定、無線LAN APの設定などを学生の方に携わって頂きました。期せずして、会場ネットワークに障害が発生し、オンライン参加の方にはご迷惑をおかけしました。しかし、学生の方が原因を特定したり、展示企業のシステムによって、障害が発生していた時刻が明らかになりその有用性が示されるといったこともありました。また、京都工芸繊維大学 桝田秀夫様によってポスター発表のオンライン配信も実験的に取り組んで頂きました。群馬大学 小川康一様には、い企業展示のオンライン配信を試行して頂きました。
最後となりますが、PC長を務めていただきました鳥取大学 大森幹之様、LA長の九州工業大学 中村豊様、ならびに企業展示担当の群馬大学 小川康一様、東京農工大学 三島和宏、ネットワーク担当の近畿大学 吉原和明様、京都女子大学 中山貴夫様には多大なご協力をいただきました。この場を借りて心から御礼を申し上げます。
今後の研究会・シンポジウム(IOT関連)
第12回災害コミュニケーションシンポジウム
- 2021/12/24(金) @オンライン
IOT60(IOT/IA/SITE合同研究会)
- 2023/3/15 (水)∼ 17 (金) @ 前橋工科大学 (ハイブリッド) (予定)
IOT61(CSEC/ICM合同研究会)
- 2023/5/11 〜 12 @高知工科大学
IOT62
- 2023/7/4 @長崎方面 (調整中)
IOTS2023
- 2023/12月
今後の研究会関連イベント(IPSJ関連)
情報処理学会第85回全国大会
- 2023/3/2(木)∼4(土) @ 電気通信大学
推薦論文制度のお知らせ
研究会やシンポジウムで発表された優秀な論文の論文誌への投稿を促す制度で、6ページ以上の論文10件に対して1件以内の論文が次年度5月頃に推薦されます。
著者のメリットとして、推薦論文であると明記されること、推薦文が掲載されること、採択率が高いこと、および推薦理由および論文化へのアドバイスがもらえること(アドバイスであり採録条件ではありません)が挙げられます。査読は通常と同様に行われ、必ずしも採録されるとは限らないことを申し添えておきます。