2023年12月 7日(木)〜 8日(金)に名古屋大学豊田講堂およびオンラインでのハイブリッドで開催された第 16回インターネットと運用技術シンポジウム (IOTS2023) の開催報告および論文募集、今後のイベント予定などを以下にまとめてお知らせします。
IOTS2023 開催報告
今回のシンポジウムは、昨年に引き続き現地開催で、今年は情報交換会の開催を再開しました。また、口頭発表のみオンラインでも配信するハイブリッド開催となりました。論文発表は10件、ポスター発表は28件集まりました (口頭・ポスターともに査読あり)。招待講演として、情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所の遠藤 由紀子氏より情報通信研究機構で稼働しているNICTERとその観測結果についてご講演ただきました。
企業協賛ですが、24社の企業様からのご出展をいただきました。シンポジウムでお馴染みの企業協賛の冠賞は、今年もアラクサラネットワークス株式会社様と株式会社シー・オー・コンヴ様がスポンサーとして名乗りをあげて下さいました。昨年に引き続き、企業展示セッションを2セッション設け、現地での企業展示は盛況となりました。新たな試みとして、アラクサラネットワークス株式会社様の冠賞の副賞として行われている共同研究をテーマとしたパネルディスカッションを開催しました。
参加者は、現地参加207名、オンライン参加9名でした。現地参加者の内訳は、一般参加者 107名、出展企業参加者は100名でした。現地ならびにオンラインでご参加いただきました皆様、ご協賛頂きました皆様、ありがとうございました。
研究会終了後には、以下の各賞が表彰されました。
- 優秀論文賞
- (3) MQTT共有サブスクリプションにおけるサブスクライバ群の状態を考慮した動的負荷分散手法
◎轟木 皓平, 近堂 徹 (広島大学)
- (3) MQTT共有サブスクリプションにおけるサブスクライバ群の状態を考慮した動的負荷分散手法
- 優秀プレゼンテーション賞
- (9) 個人に特化した名前解決を用いたアクセス適否判断システムの実現手法とその実用性についての検討
◎田村 京香 (筑波大学)
- (9) 個人に特化した名前解決を用いたアクセス適否判断システムの実現手法とその実用性についての検討
- 優秀ポスター賞
- (32) 移動体通信回線情報を用いたマルチパス通信機による自動車走行環境でのアップロード通信の可用性向上手法の検討
◯金子 直矢, 阿部 博 (トヨタ自動車株式会社)
- (32) 移動体通信回線情報を用いたマルチパス通信機による自動車走行環境でのアップロード通信の可用性向上手法の検討
- 優秀学生賞
- (3) MQTT共有サブスクリプションにおけるサブスクライバ群の状態を考慮した動的負荷分散手法
◎轟木 皓平 (広島大学)
- (3) MQTT共有サブスクリプションにおけるサブスクライバ群の状態を考慮した動的負荷分散手法
- 学生奨励賞
- (4) SRv6ネットワークを対象としたネットワークデバッグ支援システムの実装と評価
◎嶋谷 修一朗 (近畿大学) - (5) IPv6における内部側ネットワークでのアドレス重複を許容する方式の提案 -内部側の未使用アドレスを用いるNATの検討-
◎邪答院 優斗 (鹿児島工業高等専門学校) - (7) OpenFlowのフロー統計情報を用いたインバウンド通信におけるTCPスキャン検知手法の改良と評価
◎福原 悠真 (大分大学) - (9) 個人に特化した名前解決を用いたアクセス適否判断システムの実現手法とその実用性についての検討
◎田村 京香 (筑波大学)
- (10) シラバスの分析と過去の履修登録情報を利用した履修科目推薦システムの提案
◎上續 慈子 (京都女子大学)
- (14) 検証可能な資格情報によるデジタル学生証基盤の設計
◎山口 嵩史 (九州大学) - (16) サーバサイドリクエストフォージェリ対策演習システムの開発
◎西村 紀恒 (近畿大学) - (17) 災害時におけるデータ重要度を考慮したSDN・DTN融合型経路制御手法
◎坂元 晴彦 (仙台高等専門学校) - (19) ネットワーク冗長性可視化システムにおけるトラブルシューティング支援機能の実装
◎田中 啓碁 (近畿大学) - (20) Webサイトに掲載されている情報のみを用いた企業名推定手法の検討
◎木場迫 大樹 (筑波大学) - (22) 分散サーバによる管理を可能とする仮想ネットワークの提案
◎菅家 悠希 (近畿大学) - (23) 住宅における情報ネットワークに対する非技術者向け要求表現ツールの検討
◎三輪 丈馬 (信州大学) - (25) 攻防戦型演習を可能とするネットワークセキュリティ学習システムにおける演習補助機能の実装
◎寺西 弘登, (近畿大学) - (26) Netdoctor: 組織内無線LANにおけるネットワークログを用いた対話型自己診断システムの開発
◎中野 敦斗 (広島大学) - (28) インターネット上のトラフィック量とSNSに投稿される固有名詞の頻度との関係について
◎進士 純之介 (長崎県立大学) - (30) Slackを用いて共同演習を可能とするネットワーク構築演習システムの開発
◎宮城 勝 (近畿大学) - (31) 施設内におけるBluetooth方向探知機能を用いた人の通過検知システムのための基礎評価
◎今尾 廉 (近畿大学) - (33) オンライン公開講座における演習チーム内コミュニケーションの可視化
◎遠藤 裕太 (明星大学) - (34) MPTCP端末側常時バイキャストにおける実環境での実装と性能評価
◎吉田 陸 (東京農工大学) - (36) ネットワーク構成図活用型ネットワーク機器自動設定システムの動作検証実験
◎橋本 瞭 (近畿大学) - (38) 対等な立場で管理・運用可能な分散型仮想IXの検討
◎大本 和輝 (筑波大学) - (40) SDNにおける消費電力を削減するコントローラ配置の提案
◎近藤 智文 (東北大学)
- (4) SRv6ネットワークを対象としたネットワークデバッグ支援システムの実装と評価
昨年と同様に、出展企業様にネットワーク機器のご提供を受け、会場ネットワークの構築を行いました。LANケーブルの作成やネットワークスイッチの設定、無線LAN APの設定などを学生の方に携わって頂きました。また、京都工芸繊維大学 桝田秀夫様によってポスター発表のオンライン配信も実験的に取り組んで頂きました。
最後となりますが、PC長を務めていただきました電気通信大学 土屋英亮様、LA長の名古屋大学 嶋田創様、ならびに企業展示担当の群馬大学 小川康一様、大阪教育大学 三島和宏様、ネットワーク担当の近畿大学 吉原和明様、京都女子大学 中山貴夫様には多大なご協力をいただきました。この場を借りて心から御礼を申し上げます。
今後の研究会・シンポジウム(IOT関連)
第13回災害コミュニケーションシンポジウム@オンライン
- 2023年12月26日(火)、オンサイト会場@東工大(目黒区)
IOT64(IOT/IA/SITE合同研究会)
- 2024年 3月12日(火)〜14日(木)@ 未来創造センター (宮古島市)
IOT65
- 2024年 5月 9日(木)〜10日(金) @ とりぎん文化会館 (鳥取市)
今後の研究会関連イベント(IPSJ関連)
情報処理学会第86回全国大会
- 2024年 3月15日(金)〜17日(日) @ 神奈川大学 (横浜市)
推薦論文制度のお知らせ
研究会やシンポジウムで発表された優秀な論文の論文誌への投稿を促す制度で、6ページ以上の論文10件に対して1件以内の論文が次年度5月頃に推薦されます。
著者のメリットとして、推薦論文であると明記されること、推薦文が掲載されること、採択率が高いこと、および推薦理由および論文化へのアドバイスがもらえること(アドバイスであり採録条件ではありません)が挙げられます。査読は通常と同様に行われ、必ずしも採録されるとは限らないことを申し添えておきます。