RDM研究グループとの統合に関して

RDM研究グループ終了のお知らせ (2023年3月)

 RDM研究グループは、オープンサイエンスに関連する国内の取り組みを集約し、その普及と育成に寄与することを目指して、2019年4月に設立されました。設立後、計9回の研究会を開催し、招待講演を含む25件の研究発表を行いました。これにより、大学等における研究データ管理への取り組みについて、発表と情報交換の場を提供するという当初の目的を果たしました。また、デジタルプラクティス特集号の企画やFITイベントの開催を通じて、技術者や研究支援者を含む幅広いステークホルダーへのアプローチを図りました。

 しかしながら、RDM研究グループの活動期間は設立時に想定された2年を超え、2023年度で5年が経過します。この間、研究会での発表件数は平均2.4件/回で横ばい傾向であり、登録者数150名を目安とする研究会への昇格は見込めない状況です。背景には、この5年間で研究データ管理に対する大学等の取り組みが大幅に活性化したことが挙げられます。セミナーやシンポジウムなどさまざまなイベントが開催され、また、AXIESの年次大会論文集と学術誌「学術情報処理研究」、情報知識学会など、情報処理学会以外で当該分野の成果を論文として発表する機会も増えつつあります。

 上述の通り、RDM研究グループはその設立目的を一定程度達成したとともに、その存在意義が相対的に小さくなりつつあることから、当研究グループの活動を2023年度いっぱいで終了するものです。

 2024年度からは、研究データ管理にかかわる発表をインターネットと運用技術(IOT)研究会が受け入れます。これまでもRDM研究グループの発表はすべてIOT研究会と併催されており、研究会の垣根を超えて活発な質疑応答が行われていた実績があります。RDM研究グループの活動をIOT研究会へ統合することで、IOT研究会の活動が発展するとともに、情報処理学会でRDMに関する研究発表の機会が確保されることが期待できます。

 RDM研究グループで研究発表してくださった皆様、活動を支えてくださった幹事・運営委員の皆様、活動を引き継いでくださるIOT研究会の皆様に感謝申し上げます。

RDM主査 藤原一毅(国立情報学研究所)